ブックオフグループのESG経営

マテリアリティ(重点課題)
私たちは、サステナビリティを巡る課題への対応が経営の重要な課題であると認識し、解決に向けた取り組みを積極的かつ継続的に実行することにより、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値向上を目指しております。
2022年8月にサステナビリティに関する重要な課題(以下「マテリアリティ」という)の特定、対応方針や戦略の検討、事業部門のサポートやモニタリング及び、関連する情報収集等を全社的に行う経営体制を確保することを目的としてサステナビリティ戦略委員会を設置いたしました。
サステナビリティ戦略の担当役員を兼任する代表取締役社長が委員長を務め、委員は当社の取締役、執行役員、部門長で構成されており、社外取締役がオブザーバーとして参加します。
本委員会にて、気候変動をはじめとした環境問題、人権尊重、社会貢献、ダイバーシティ等のサステナビリティに関する、中長期的かつマルチステークホルダー視点での基本方針の策定や、マテリアリティへの対応方針・戦略に係る議論、各部門における実行計画の進捗モニタリング、並びに経営会議への答申を行い、全社横断でサステナビリティに関する課題に取り組んでまいります。
Environment
Ⅰ:多様な店舗展開とサービス拡充によるお客様からのリユースの最大化
Ⅱ:グローバル展開、グループ内外での連携による商品廃棄の低減
Social
Ⅲ:多様性を踏まえた雇用機会の提供
Government
Ⅳ:適切な事業リスクの把握と情報開示の充実
基本方針
ブックオフグループは「多くの人に楽しく豊かな生活を提供する」というミッションの下、中核であるリユースビジネスの事業活動の広がりにより循環型社会(サーキュラーエコノミー)の形成が進み、持続可能な社会(サステナビリティ)に貢献できると考えております。その実現において、ブックオフグループは「人財(人的資本)」の充実と成長を第一におき、「国内外にリユース・リサイクルの事業を拡大していくこと」によって世の中の持続可能性を高めてまいります。
しかしながら私たちの事業活動の中にも「サステナビリティに関する課題」は存在し、その課題にしっかり目を向けて継続的に改善することが必要と考えております。
ブックオフグループが事業成長と合わせてサステナビリティに貢献する宣言として、サステナビリティ基本方針として以下を定めます。
<環境面(E)>
・地球環境にやさしい事業活動の実現
・リユース・リサイクルの事業拡大成長による循環型社会の拡大
<社会面(S)>
・働きがいと働きやすさの充実
・誰もが心地よく利用できる環境づくり
・地域コミュニティとの連携と調和
<ガバナンス面(G)>
・多様な意見を取り入れた意思決定と誠実な経営
・適切な情報開示と責任ある対話
(2024年10月)
人財育成方針
ブックオフグループでは、従業員が最大の財産であり、ブックオフグループの競争力の源泉であると考えております。そのためブックオフグループでは、パート・アルバイトスタッフと社員を「人財」と呼び、その育成が企業価値の向上につながるという考えの下、人財育成方針を定めております。
人種・国籍・性別・年齢・仕事観・宗教・心身障がいの有無等に関わらず、多様な人財がライフスタイルにあった働き方で個性と能力を発揮できる企業風土づくりを推進するために、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進プロジェクトを発足させ、現状把握のための経営陣との座談会を実施し、そこから見えた課題解決のための施策の策定を行うことで、従業員の能力開発や自己実現の機会を提供できるよう努めております。
社内環境整備方針
ブックオフグループの成長の源は「人財」です。知力と人間力を備えた人財の成長が、会社の成長に直結する、と私たちは考えます。財産である従業員の職場環境を整えることに努め、また従業員の能力開発や自己実現の機会を提供できるよう努めております。
人権方針
私たちは持続可能(サステナブル)な世界をつくる上で基本的人権が守られることは大前提と考えております。そのため人権を理解し、人権尊重の責任を果たすため、人権方針をここに定めます。
1. 人権に対する基本的な考え方
私たちは、企業活動が潜在的・顕在的に人権に影響を及ぼす可能性があることを理解しています。本方針は、国際基準に準拠しており、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、実践してまいります。
2. 本方針の適用範囲
本方針は、グループ企業の全役員及び全従業員(パートタイムを含む)に適用します。
3. 企業活動に関わる人権課題へのコミットメント
① 差別の排除
個人の人権と多様性を尊重します。性別、年齢、国籍、人種、宗教、社会的出自、雇用形態、婚姻状況、妊娠状況、健康状態、性自認、身体的特徴、障がいの有無などによる一切の差別を行いません。
② 適切な職場環境
グループ企業の全役員及び全従業員の人権が尊重される職場環境を提供します。精神的か肉体的かを問わず、あらゆる形態のハラスメントがない健康で安全な職場環境を提供し、適正な労働時間の管理、最低賃金の確保、プライバシーーの保護、結社の自由と団体交渉権を尊重します。また、あらゆる形態の強制労働、児童労働、人身売買も認めません。
4. 人権デュー・ディリジェンス
私たちは、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り人権デュー・ディリジェンスを実施することで、わたしたちの企業活動による人権面での負の影響を特定、評価、防止、軽減することに努めます。わたしたちが人権侵害を引き起こしている、あるいはこれを助⻑していることが明らかになった場合には、その是正に努めます。
5. 救済措置
私たちは、すべてのステークホルダーが人権に関する懸念を不利益なく通報できる通報制度を提供します。人権侵害の申し立てがあった場合には、速やかに調査し、人権への負の影響を是正する救済措置を講じ、将来的なリスクを軽減するための取り組みや働きかけを行います。
6. 教育・研修
私たちは、本方針の実効性を確保するために、グループ企業の全役員及び全従業員に対して、適切な教育及び研修を継続的に行います。
(2024年10月)
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針
ブックオフグループは、「ウェルビーイング」を目指す上でその基礎となるダイバーシティを推進していくことは最も重要な課題と考えています。ダイバーシティを推進させる上で欠かせない「アンコンシャスバイアスのない環境づくり」、「多様性のある組織づくり」について重点的に実施しております。
指標及び目標
ブックオフグループは、従業員がその能力を発揮し、男女ともに働きやすい雇用環境を整備するため行動計画を策定しており、実績を算出しております。「(5)人的資本への対応 ① 人財育成方針」に基づき、人財を育成して企業価値の向上を推進し、今後、人財育成に関しての新たな施策の立案、実行並びに指標と目標を設定あるいは改定した際には適宜開示してまいります。
気候変動への対応(TCFD)

TCFD提言に沿った情報開示
気候変動については、パリ協定や2021年11月のグラスゴー気候合意(COP26)にて産業革命以降の気温上昇を1.5℃に抑制するため温室効果ガス削減に努めることで合意するなど、世界はサステナビリティにおける最重要課題の一つとして取組んでいます。ブックオフグループにおいても、気候変動を重大な経営課題の一つとして認識しており、+1.5℃の世界の実現に向けた貢献をするべく、ブックオフグループの事業運営における温室効果ガス(GHG)の排出削減を進めてまいります。なお、ブックオフグループの中核事業であるリユース事業は、循環型社会の形成に寄与しており、社会におけるGHG排出削減に貢献していると認識しております。ブックオフグループとしては、事業活動を通じた環境への貢献に取組んでまいります。
またブックオフグループは、気候変動がもたらすリスクと機会が自社の事業活動及び中長期の事業戦略に与える影響について情報開示を求めるTCFDへの賛同を2023年8月に表明しており、当該TCFDの提言に基づいて、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標・目標のフレームワークに沿った気候変動に係る情報開示の質と量の充実を推進してまいります。
ガバナンス
ブックオフグループでは、気候変動やSDGsにおけるマテリアリティへの対応をはじめとするサステナビリティを念頭においた経営を全社的に推進するため、サステナビリティ戦略委員会にて、気候変動に関するリスク・機会の特定及び対応方針や戦略の検討、並びに各部門における実行計画の進捗モニタリング等を行い、その活動状況を必要に応じて経営会議へ共有し、取締役会にて、課題に対する論議や監督を行う体制としております。
リスク管理
ブックオフグループでは、グループの事業が気候変動の影響を受けることにより発生するリスクと機会について、シナリオ分析や各事業部門へのヒアリングを以って特定しております。サステナビリティ戦略委員会では、気候変動以外のリスクも含めて認識している全てのリスクに対し、重要性の評価及び特定を行い、その対応方針や戦略の策定を行います。
識別されたリスク及び対応方針はリスク管理委員会に共有され、毎月開催の同委員会では関連する各部門を統括する責任者への連絡・確認を行い、特定された重要なリスクに係る具体的な対応策を検討しております。またリスク管理委員会からサステナビリティ戦略委員会にも定期的な報告を行うことで、全社的なリスク管理を進めていく体制としております。
戦略
ブックオフグループでは、グループの事業が気候変動の影響を受けることにより、短期、中期、長期にわたって、ビジネスモデル、戦略、キャッシュ・フロー、資金調達、資本コストに影響を与える可能性があると合理的に予想される重要な気候変動に関するリスク及び機会を特定し、対応策を検討しております。
指標と目標
ブックオフグループでは、気候変動の影響を受けることにより発生するリスクと機会を評価及び管理するため、GHGプロトコルに基づき、温室効果ガス(GHG)排出量を算出し、公表しています。
なお、カーボンニュートラル社会への移行を念頭に置き、GHG排出量の削減や再生可能エネルギーの導入についても定量目標を設定し、その進捗をサステナビリティ戦略委員会でモニタリングしております。